2025/5/6
アクティブ・リーディングのすすめ:臨床心理学の歴史を“読む”から“使う”へ
~文章を読むだけで終わらない、実力につながる学び方~
こんにちは。心理系大学院予備校ココロアップアカデミーです。
今回は、note記事「上手くいく勉強法。戦略的インプット術」の応用編として、「アクティブリーディング」の具体的な実践方法を、実際のブログ記事(「臨床心理学の歴史その①」「臨床心理学の歴史その②)を使って紹介していきます。
受け身で読むだけでは記憶が定着しない、理解が深まらない……そんな経験がある方にこそ、ぜひ試してほしい学習法です。
Step1:読む前にやるべき3つのこと
①目的を明確にする
まず大切なのは、「なぜこのテキストを読むのか?」という目的を明確にすることです。
たとえば、「臨床心理学の歴史を理解することで、複数の心理療法の立場を区別できるようにしたい」「科学者-実践者モデルの重要性を説明できるようになりたい」といったように、具体的な「使い道」を意識しましょう。
目的が曖昧なまま読み進めても、重要度の判断がつかず、頭に残りにくくなります。
②プレビューで全体を把握する
次に目次や見出しに目を通し、「おおまかな流れ」と「段落ごとの役割」を把握しておきましょう。
たとえば本記事の構成は:
臨床心理学の誕生
心理療法の発展と対立
科学者-実践者モデル
エビデンス・ベースト・アプローチ
ナラティブ・アプローチ
このようにあらかじめ道筋を理解することで、「どこに注目しながら読めばよいか」がクリアになり、読みながらの集中力も高まります。
③「目的のメガネ」をかける
自分の目的を踏まえて、「この章では何を拾いたいか」という“目的メガネ”を意識しておくことが効果的です。例えば、「科学者―実践者モデルの意義を説明する準備がしたい」と決めておけば、その記述に出会ったときに“これは大事!”とアンテナが立ちます。
Step2:読みながらの脳の使い方を変える
【自己モニタリング】集中力のエンゲージメントチェック
人の集中力は15分程度で低下し始めると言われています。以下のような工夫で「自分の今の集中度」を自覚するようにしましょう。
タイマーを5〜10分ごとに設定(リマインドタイマー)
ポモドーロ法(25分集中→5分休憩)、または「53分勉強→17分休憩」のようにこまめに調整
わざと読むスピードを変えて、理解しやすい・しづらいポイントを意識する
集中できていないときは、ストップして目を閉じて思い出す(ストップ&ゴー)ことも有効です。
【手書きメモ】思考を可視化する
読むだけでは、情報は短期記憶にしかとどまりません。そこで手書きでメモをとることが、記憶と理解を定着させる鍵になります。
以下のようなメモを意識しましょう:
キーワードの定義:「科学者-実践者モデル」「生物-心理-社会モデル」などを自分の言葉で書き出す。
自分の考え:「科学者-実践者モデル」と「ナラティブアプローチ」は対立なのか共存なのか?
疑問や関連知識:「ナラティブアプローチってソーシャルワークでも使われる?」など、発展的な視点もOK。
【ストップ&ゴー】目的に立ち返るタイミングを作る
読みながら、「ここまでの内容を要約するとどうなる?」という振り返りタイムを持ちましょう。
例えば、ウィトマーの話まで読んだら:
「臨床心理学の誕生は1896年。目的は“心理学を実生活の問題に活かす”こと。科学性も重視していた」
このように、目的と内容を結びつけると理解が深まります。
Step3:読んだあとにやるべき「記憶の強化術」
【キーワードテスト】思い出すことで記憶を定着
何も見ずに、キーワードを紙に書き出してみましょう。
例えば、
科学者-実践者モデルとは?
生物-心理-社会モデルの提唱者は誰?
ナラティブアプローチの特徴は?
思い出せなかったら、それは“覚えられなかった”のではなく、“思い出す訓練をしていなかった”だけ。繰り返しこのプロセスを行うことで、記憶は強化されます。
【アウトライン化】自分で見出しをつけてみる
テキスト全体を思い出しながら、以下のように自分で見出しを作ってみましょう:
第1章:臨床心理学の誕生(ウィトマー)
第2章:心理療法の発展と理論対立
第3章:科学者―実践者モデルと戦後の発展
第4章:エビデンス vs ナラティブの共存
この「構造をつくる」作業が、理解と記憶の鍵です。
【収穫メモ】今日得た学びを箇条書きで残す
自分の目的に照らし合わせて、「今日読んだ内容から得た収穫」を以下のように整理しましょう:
臨床心理学は現場と科学の両立が課題だった
ナラティブ・アプローチは文脈理解と共同作業がカギ
「科学的支援」と「個別的理解」はどちらも必要
この収穫メモが、今後の復習や他人への説明にも役立ちます。
おわりに:読む=変化するための「行動」
勉強とは、知識を得ることではなく、「知識によって自分の見方・考え方が変わること」です。
アクティブリーニングとは、その変化を促す“行動”の積み重ねです。読む前の準備、読みながらの意識、読み終えた後の確認。これらを少しずつ実践していくことで、試験の得点だけでなく、あなた自身の思考の幅も確実に広がっていくでしょう。
ココロアップアカデミーでは、こうした学習法も含めて、心理系大学院受験を全面的にサポートしています。講師による個別フォローや、アクティブリーディングの実践指導も行っていますので、ぜひ活用してください。




